xls-hashimotoのExcel学

NHK特集　シリーズ東日本大震災
「除染　そして、イグネは切り倒された」を見て
南相馬市立石神第一小学校の除染効果の検証

2012年10月7日（日）午後9時00分～9時49分に、NHK特集　シリーズ東日本大震災
「除染　そして、イグネは切り倒された」が放送されました。



番組の中で、石神第一小学校では、校内の線量率を下げるため、
重機により線源となっている校庭の汚染土壌の剥ぎ取り除染が行われました。

除染によりによりモニタ指示値が0.145μ/hrとなり、目標の0.23μSv/hr（1mSv/年間）以下を達成しました。

除染前線量率を、番組中に出てくる周辺の空間線量率と同じ1.5μSv/hrと仮定し除染効果の検証を行いました。

「xls-hashimoto式除染低減効果評価法（矩形汚染領域）」を使って、
「除染領域（校庭）のほぼ中央（360ﾟ除染）での除染前線量率が1.5μSv/hrある場合、
除染低減割合を100％から10％ずつ下げていった場合、除染後線量率はいくつになるか？」
計算してみました。

南相馬市立石神第一小学校　除染後線量率計算結果（pdf 1,135KB）

除染低減割合100％では、除染後線量率0.185039μSv/hrとなります。


除染低減割合90％では、除染後線量率0.316535μSv/hrとなります。


除染低減割合80％では、除染後線量率0.448031μSv/hrとなります。


除染低減割合70％では、除染後線量率0.579527μSv/hrとなります。


除染低減割合60％では、除染後線量率0.711023μSv/hrとなります。


除染低減割合50％では、除染後線量率0.842519μSv/hrとなります。


除染低減割合40％では、除染後線量率0.974015μSv/hrとなります。


除染低減割合30％では、除染後線量率1.105511μSv/hrとなります。


除染低減割合20％では、除染後線量率1.237007μSv/hrとなります。


除染低減割合10％では、除染後線量率1.368503μSv/hrとなります。


除染低減割合0％では、除染後線量率1.499999μSv/hrとなります。

除染をしないと、除染前線量率のままだということです。

xls-hashimoto式除染低減効果評価法（矩形汚染領域）（Excel2003 56,081kB）

2012年11月1日よりサーバー容量が4GBとなったので、Excel ファイルが掲載できました。

基本的なことですが、除染領域を全域（すべて除染）とした場合、
除染後線量率を1桁下げるには、除染低減割合を90％としなければなりません。
除染後線量率を2桁下げるには、除染低減割合を99％としなければなりません。
除染後線量率を3桁下げるには、除染低減割合を99.9％としなければなりません。
目標除染後線量率を達成できない除染方法は、採用してはなりません。
貴重な予算をドブに捨てる様なものです。

「きなやん」は、「除染」するなら「理論武装」が必要だと言っています。