xls-hashimotoのExcel学

xls-hashimoto式除染低減効果評価法（矩形汚染領域）

「xls-hashimoto式除染低減効果評価法（円板汚染領域）」は、
汚染領域を円板平面としていました。
家屋内や庭・学校の校庭などの任意の矩形平面を計算したいとの要望を受け、
「xls-hashimoto式除染低減効果評価法（矩形汚染領域）」を作りました。

単位汚染領域（1m×1m）から、任意の計算点への寄与線量率を計算し、集計することで求めます。
汚染領域は、最大横（X軸）200m×縦（Y軸）200mの範囲内で、任意に設定することができます。
除染領域も、任意に設定することができます。
存在核種は、Excel のファイルサイズを小さくするため、Cs-137が100％存在するとしました。

除染前線量率を入力し、除染低減割合を0％とし、除染前の汚染密度をソルバーを使って自動計算させます。
「汚染領域・除染領域設定」シートに、単位除染後セルをコピーして除染領域セルを設定します。
除染低減割合を任意に入力し、計算点を設定することでその点の除染後線量率が計算出来ます。


下記計算例は、南相馬市立石神第一小学校の校庭を模した計算例です。
石神第一小学校では、校庭の重機による汚染土壌の剥ぎ取り除染を行いました。
除染前1.5μSv/hr（汚染密度59Bq/cm2）の校庭を、除染後モニタ値0.145μSv/hrにしました。

除染領域（校庭）のほぼ中央（360ﾟ除染）での計算結果です。
0.185μSv/hrとモニタ指示値より高くなりました。

校舎・体育館・プール等の遮蔽効果により、モニタ指示値は低くなったと考えられます。
単位汚染領域を1m×1mとしているので、単位汚染領域を1cm×1cmとした値より高めにでます。
Excel ファイルサイズ大きくなりますが、対策を検討中です。

xls-hashimoto式除染低減効果評価法（矩形汚染領域）（Excel2003 56,081kB）

2012年11月1日よりサーバー容量が4GBとなったので、Excel ファイルが掲載できました。

除染領域の境界：辺（180ﾟ除染）での計算結果です。
0.707μSv/hrと中央より3.8倍高い値となりました。


除染領域の境界：角（90ﾟ除染）での計算結果です。
1.039μSv/hrと中央より5.6倍高い値となりました。


ただし、Excel2003でPDFを作成すると、等線量率グラフがはみ出ます。
Excel2007･Excel2010でも同様にはみ出ます。
原因は不明です。Microsoftに問い合わせ中です。

「空間線量率の計算」について、いろいろな資料が掲載されています。参考にしてください。
空間線量率の計算　2011年6月 (2011年7月追加)　京都市立芸術大学 藤原隆男氏
ベクレルからシーベルトへ　2011年6月1日（2011年7月2日） 学習院大学　田崎春明氏
地表のセシウムによるガンマ線の空間線量率　2012年5月6日 学習院大学　田崎春明氏
牧野の公開用日誌　2011/4/29　東京工業大学　牧野淳一郎氏
放射線技術に関するプログラムソフト，物理データなど　2012/8/16　藤田保健衛生大学　加藤秀起氏